お口の中の見えない敵をチェック!~位相差顕微鏡で菌を管理する新しい歯科医療~

  • HOME
  • ブログ
  • ブログ
  • お口の中の見えない敵をチェック!~位相差顕微鏡で菌を管理する新しい歯科医療~

はじめに:あなたの口の中に潜む“見えない敵”

「歯を毎日磨いているのに、なぜかむし歯や歯周病になってしまう」
「口臭が気になるのに、原因がわからない」
このようなお悩みを抱えている方は、実は少なくありません。

その原因の多くは、“見えない敵=細菌”にあることをご存じでしょうか?

むし歯や歯周病は、生活習慣や体質だけでなく、口の中の細菌バランスが大きく関与しています。
それを確かめるために私たちが行っているのが、「位相差顕微鏡」を用いた細菌検査です。

西宮北口駅前歯科では、患者さまご自身の目で“生きた菌”を観察していただくことで、治療と予防に対する意識を高め、科学的に健康を守るサポートをしています。


1. 口の中にいる菌の正体とは?

私たちの口の中には、常時数百億個以上の細菌が棲んでいます。
その種類は700種類以上にもおよび、以下のように分類できます。

種類特徴良い働き / 悪い働き
常在菌健康な人の口にもいる口腔内の環境を守る
日和見菌体調や環境に左右されるバランスが崩れると悪さをする
病原菌主に歯周病・むし歯菌など組織を破壊し病気を起こす

特に注意すべきは、歯周病菌やミュータンス菌などの病原菌
これらは口腔内でプラーク(歯垢)を形成し、酸を出したり、毒素を放出して歯や歯ぐきを攻撃します。

症状が出る頃には、すでに菌が長期間繁殖していることも珍しくありません。


2. 位相差顕微鏡とは?普通の顕微鏡との違い

位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)とは、細胞や微生物など透明な物体の「コントラスト」を強調して観察できる特殊な顕微鏡です。

従来の光学顕微鏡では染色が必要だった生きた細菌も、この顕微鏡ならリアルタイムで観察可能
つまり、歯垢に含まれる細菌の“生きている姿”を患者さん自身がモニターで見ることができるのです。

この視覚的なインパクトが、患者さんの行動を大きく変えるきっかけになります。


3. 西宮北口駅前歯科での位相差顕微鏡検査の流れ

以下のステップで、簡単・短時間・無痛で実施できます。

STEP1:プラークの採取

歯と歯ぐきの境目や、奥歯の歯垢を綿棒や専用器具で採取します。

STEP2:スライドにのせて観察

採取したサンプルをスライドガラスにのせ、顕微鏡でモニターに投影します。

STEP3:リアルタイムで菌の動きをチェック

動くスピロヘータや桿菌など、どんな菌がいるか、どれくらい活発かを一緒に確認。

STEP4:細菌の説明・今後の対策提案

現在の状態とリスク、今後の予防・治療方針を丁寧にご説明します。


4. どんな菌が見えるの?【代表的な細菌の例】

菌の種類見た目リスク
スピロヘータらせん状で高速に動く歯周病重度進行の主因
桿菌(かんきん)棒状でゆっくり動く炎症や悪臭の元に
球菌丸く動かないことが多いミュータンス菌など、むし歯の原因
繊維状菌糸のように長いプラーク形成の基盤になる

特に「スピロヘータ」は、重度歯周病患者に多く見られる菌で、口臭の強さとも関係があります。


5. 検査によって得られるメリット

1. 現状を“見える化”できる

目で見ることで、患者さんの「理解」と「納得感」が大きく変わります。

2. 予防意識の向上

「これを口の中に残したくない!」という気持ちから、歯磨きやフロスの頻度が自然と高まります。

3. 自分に合ったケア方法が分かる

菌の種類や数に応じて、オーダーメイドのケアアドバイスが可能に。

4. 再発予防につながる

歯周病治療後の再発リスクを細菌のモニタリングで管理。治療の効果も可視化できます。


6. 予防のステップ:菌をコントロールするために

顕微鏡でのチェックと並行して、菌を増やさないための生活習慣改善も重要です。

正しいブラッシング

1日2回以上の丁寧な歯磨きに加えて、フロスや歯間ブラシの使用を推奨。

定期的なプロフェッショナルケア

3か月に1回程度のメンテナンスで、**バイオフィルム(菌の塊)**を物理的に除去。

生活習慣の見直し

砂糖の摂取、喫煙、ストレス、睡眠不足も菌バランスに影響を与えます。

家族単位での菌対策

菌は“うつる”ため、家族での予防意識がカギになります。親子での検査もおすすめです。


7. 西宮北口駅前歯科の取り組みと想い

当院では、**「見えない部分こそ丁寧に診る」**という信念のもと、位相差顕微鏡を活用した診断と予防に力を入れています。

  • 〇丁寧なカウンセリング
  • 〇検査結果をもとにした科学的アプローチ
  • 〇必要以上の治療を避ける予防型診療

お口のトラブルを“症状が出てから治す”のではなく、**“症状が出る前に管理する”**時代へ。
その第一歩が、「菌を見る」ことなのです。


8. まとめ:未来の歯を守るのは、あなたの“今の選択”

むし歯も歯周病も、原因は細菌の感染症
しかし、私たちはその原因を今や「見る」ことができます。
科学的に、客観的に、そして確実に。

これからの歯科医療は、“削る・抜く”から“知る・防ぐ”時代へ。


「あなたのお口の中にも、目に見えない敵がいるかもしれません。」

一度、位相差顕微鏡で菌の状態をチェックしてみませんか?
西宮北口駅から徒歩4分、丁寧な説明と最新設備でお待ちしています。