お口の中の見えない敵をチェック!~位相差顕微鏡で菌を管理する新しい歯科医療~

◆ はじめに:あなたの口の中に潜む“見えない敵”
「歯を毎日磨いているのに、なぜかむし歯や歯周病になってしまう」
「口臭が気になるのに、原因がわからない」
このようなお悩みを抱えている方は、実は少なくありません。
その原因の多くは、“見えない敵=細菌”にあることをご存じでしょうか?
むし歯や歯周病は、生活習慣や体質だけでなく、口の中の細菌バランスが大きく関与しています。
それを確かめるために私たちが行っているのが、「位相差顕微鏡」を用いた細菌検査です。
西宮北口駅前歯科では、患者さまご自身の目で“生きた菌”を観察していただくことで、治療と予防に対する意識を高め、科学的に健康を守るサポートをしています。
1. 口の中にいる菌の正体とは?
私たちの口の中には、常時数百億個以上の細菌が棲んでいます。
その種類は700種類以上にもおよび、以下のように分類できます。
種類 | 特徴 | 良い働き / 悪い働き |
常在菌 | 健康な人の口にもいる | 口腔内の環境を守る |
日和見菌 | 体調や環境に左右される | バランスが崩れると悪さをする |
病原菌 | 主に歯周病・むし歯菌など | 組織を破壊し病気を起こす |
特に注意すべきは、歯周病菌やミュータンス菌などの病原菌。
これらは口腔内でプラーク(歯垢)を形成し、酸を出したり、毒素を放出して歯や歯ぐきを攻撃します。
症状が出る頃には、すでに菌が長期間繁殖していることも珍しくありません。
2. 位相差顕微鏡とは?普通の顕微鏡との違い
位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)とは、細胞や微生物など透明な物体の「コントラスト」を強調して観察できる特殊な顕微鏡です。
従来の光学顕微鏡では染色が必要だった生きた細菌も、この顕微鏡ならリアルタイムで観察可能。
つまり、歯垢に含まれる細菌の“生きている姿”を患者さん自身がモニターで見ることができるのです。
この視覚的なインパクトが、患者さんの行動を大きく変えるきっかけになります。
3. 西宮北口駅前歯科での位相差顕微鏡検査の流れ
以下のステップで、簡単・短時間・無痛で実施できます。
STEP1:プラークの採取
歯と歯ぐきの境目や、奥歯の歯垢を綿棒や専用器具で採取します。
STEP2:スライドにのせて観察
採取したサンプルをスライドガラスにのせ、顕微鏡でモニターに投影します。
STEP3:リアルタイムで菌の動きをチェック
動くスピロヘータや桿菌など、どんな菌がいるか、どれくらい活発かを一緒に確認。
STEP4:細菌の説明・今後の対策提案
現在の状態とリスク、今後の予防・治療方針を丁寧にご説明します。
4. どんな菌が見えるの?【代表的な細菌の例】
菌の種類 | 見た目 | リスク |
スピロヘータ | らせん状で高速に動く | 歯周病重度進行の主因 |
桿菌(かんきん) | 棒状でゆっくり動く | 炎症や悪臭の元に |
球菌 | 丸く動かないことが多い | ミュータンス菌など、むし歯の原因 |
繊維状菌 | 糸のように長い | プラーク形成の基盤になる |
特に「スピロヘータ」は、重度歯周病患者に多く見られる菌で、口臭の強さとも関係があります。
5. 検査によって得られるメリット
✅ 1. 現状を“見える化”できる
目で見ることで、患者さんの「理解」と「納得感」が大きく変わります。
✅ 2. 予防意識の向上
「これを口の中に残したくない!」という気持ちから、歯磨きやフロスの頻度が自然と高まります。
✅ 3. 自分に合ったケア方法が分かる
菌の種類や数に応じて、オーダーメイドのケアアドバイスが可能に。
✅ 4. 再発予防につながる
歯周病治療後の再発リスクを細菌のモニタリングで管理。治療の効果も可視化できます。
6. 予防のステップ:菌をコントロールするために
顕微鏡でのチェックと並行して、菌を増やさないための生活習慣改善も重要です。
✅ 正しいブラッシング
1日2回以上の丁寧な歯磨きに加えて、フロスや歯間ブラシの使用を推奨。
✅ 定期的なプロフェッショナルケア
3か月に1回程度のメンテナンスで、**バイオフィルム(菌の塊)**を物理的に除去。
✅ 生活習慣の見直し
砂糖の摂取、喫煙、ストレス、睡眠不足も菌バランスに影響を与えます。
✅ 家族単位での菌対策
菌は“うつる”ため、家族での予防意識がカギになります。親子での検査もおすすめです。
7. 西宮北口駅前歯科の取り組みと想い
当院では、**「見えない部分こそ丁寧に診る」**という信念のもと、位相差顕微鏡を活用した診断と予防に力を入れています。
- 〇丁寧なカウンセリング
- 〇検査結果をもとにした科学的アプローチ
- 〇必要以上の治療を避ける予防型診療
お口のトラブルを“症状が出てから治す”のではなく、**“症状が出る前に管理する”**時代へ。
その第一歩が、「菌を見る」ことなのです。
8. まとめ:未来の歯を守るのは、あなたの“今の選択”
むし歯も歯周病も、原因は細菌の感染症。
しかし、私たちはその原因を今や「見る」ことができます。
科学的に、客観的に、そして確実に。
これからの歯科医療は、“削る・抜く”から“知る・防ぐ”時代へ。
「あなたのお口の中にも、目に見えない敵がいるかもしれません。」
一度、位相差顕微鏡で菌の状態をチェックしてみませんか?
西宮北口駅から徒歩4分、丁寧な説明と最新設備でお待ちしています。