冷たい空気がしみる!冬に増える“知覚過敏”の原因と正しいケア方法

冬の朝、外に出た瞬間に「キーン!」と歯に走る痛み…。
冷たい風や飲み物がしみて「もしかして虫歯?」と心配になることはありませんか?
実はその痛み、多くの場合は**「知覚過敏(ちかくかびん)」**が原因です。
この知覚過敏は、寒くなる季節に特に増えるお口のトラブルのひとつ。放置してしまうと、日常生活の中で食事や歯みがきのたびに痛みを感じるようになり、ストレスの原因にもなります。
今回は、冬に知覚過敏が増える理由と、正しいケア・治療法を詳しくご紹介します。
知覚過敏とは?虫歯とは違う“キーン”とした痛み
知覚過敏とは、歯の象牙質(ぞうげしつ)という内部構造が露出し、刺激が神経に伝わりやすくなる状態のことです。
虫歯のように「ずっと痛い」「ズキズキする」わけではなく、一瞬だけ“しみる”ような痛みが特徴です。
たとえばこんな時に痛みを感じたら、知覚過敏の可能性があります。
- 〇冷たい風を吸い込んだ時に歯がしみる
- 〇冷たい飲み物やアイスを食べると痛い
- 〇甘いもの・酸っぱいものを口にするとピリッとする
- 〇歯みがき中、ブラシが当たると痛い
このような症状が冬に多くなるのには、きちんとした理由があるのです。
冬に知覚過敏が増える理由
1. 冷たい空気による温度変化刺激
冬の外気は冷たく乾燥しています。
人は呼吸のたびに空気を口の中に取り込みますが、口呼吸になっている人は特に冷気が直接歯に当たりやすく、刺激を受けやすくなります。
また、室内と屋外の温度差も大きく、急激な温度変化が歯の神経に刺激を与えることもあります。
その結果、普段は感じなかった痛みが冬になると表面化するのです。
2. 歯茎の下がりやすい季節的要因
冬は体が冷えることで血行が悪くなり、歯茎の新陳代謝が低下しやすくなります。
そのため、歯茎がやや下がったり、腫れやすくなったりすることも。歯茎が下がると本来歯の根を覆っていた部分が露出し、象牙質がむき出しになってしまいます。
この象牙質には無数の「象牙細管」という細い管があり、その先には神経があります。冷たい空気や飲食物がこの管を通じて刺激を与えることで、痛みを感じるのです。
3. 歯のくいしばり・歯ぎしりの増加
寒さやストレスによって、無意識に歯をくいしばる癖が強くなる方が多い時期でもあります。
強い力で歯に圧力をかけ続けると、歯の表面のエナメル質がすり減り、象牙質が露出してしまうことがあります。
また、歯と歯ぐきの境目が**楔状欠損(けつじょうけっそん)**というV字型の削れを起こすこともあり、そこから知覚過敏が発生します。
4. 熱い飲み物と冷たい空気の繰り返し刺激
寒い冬は、熱いコーヒーやお茶を飲む機会も増えます。
その直後に外の冷たい空気を吸い込むと、歯が「熱→冷」と急激な温度変化にさらされます。
この温度差ストレスが神経にダメージを与え、知覚過敏を悪化させることがあります。
間違ったセルフケアが知覚過敏を悪化させることも
「歯がしみる=しっかり磨かなきゃ」と思って、ゴシゴシ強く歯を磨いていませんか?
実はその行動が、知覚過敏を悪化させる大きな原因になるのです。
● 強いブラッシング圧
力を入れすぎて磨くと、歯茎が下がりやすくなり、象牙質が露出します。
さらに、歯の表面のエナメル質も摩耗してしまい、刺激を感じやすくなります。
● 研磨剤入りの歯みがき粉の使いすぎ
ホワイトニング効果をうたう歯みがき粉の中には、研磨成分が強いものがあります。
毎日使用すると、エナメル質を削ってしまい、知覚過敏を引き起こすことも。
● 冷たい水でのうがい
冬はお湯より冷水で口をゆすぐ方が多いですが、冷たい水が直接神経を刺激して痛みを悪化させます。
ぬるま湯でのうがいがおすすめです。
西宮北口駅前歯科が行う知覚過敏の治療方法
知覚過敏は、原因や症状の程度によって治療方法が異なります。
西宮北口駅前歯科では、患者さま一人ひとりの原因を丁寧に見極め、最適な治療を行っています。
① 専用薬剤の塗布(コーティング)
露出した象牙質の表面に、知覚過敏抑制薬(フッ化物や樹脂コート剤など)を塗布します。
象牙細管を封鎖して刺激の伝達をブロックし、しみる症状を緩和します。
処置は短時間で、痛みもほとんどありません。
② 詰め物や樹脂による保護
エナメル質の欠けや楔状欠損が見られる場合は、レジン(歯科用樹脂)でコーティングして刺激を遮断します。
見た目も自然で、痛みの再発を防ぐことができます。
③ 噛み合わせ・くいしばりのコントロール
歯ぎしりや食いしばりが原因の場合は、**ナイトガード(マウスピース)**の使用をおすすめします。
睡眠中の歯への過剰な負担を軽減し、エナメル質のすり減りを防止します。
④ 歯周病や歯肉退縮へのアプローチ
歯茎が下がっている場合は、歯周病の治療や歯肉再生療法を行うこともあります。
西宮北口駅前歯科では、歯周組織再生に関する専門的な治療も対応しており、「抜かずに守る」歯科医療を提供しています。
自宅でできる知覚過敏ケアのポイント
知覚過敏は、日常の習慣を少し見直すだけでも改善が期待できます。
以下のポイントを意識して、セルフケアを行いましょう。
1. やさしい力で歯みがきを
力を入れず、ペンを持つような軽い力で磨くのがコツです。
柔らかめの歯ブラシを選び、毛先を歯ぐきに対して45度にあてて小刻みに動かしましょう。
2. 知覚過敏専用の歯みがき粉を使う
市販の中にも、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムなどの知覚過敏抑制成分を含む歯みがき粉があります。
西宮北口駅前歯科でも、症状に合わせた歯みがき粉の選び方をアドバイスしています。
3. 食事後すぐの歯みがきを避ける
酸性の食品(レモン、炭酸飲料、ワインなど)を摂取した直後は、エナメル質が柔らかくなっています。
すぐに磨くと傷つきやすいため、30分ほど時間をあけてから歯みがきするのがおすすめです。
4. 冷たい飲食物を控える
痛みが強いときは、常温またはぬるめの飲み物・食事を心がけましょう。
5. ストレスと冷えの対策
冬はストレスや体の冷えもくいしばりの原因になります。
湯船で体を温めたり、就寝前のストレッチを取り入れたりして、全身のリラックスを意識しましょう。
西宮北口駅前歯科からのメッセージ
「しみる」を我慢しないで、早めのケアを
知覚過敏は「虫歯じゃないから大丈夫」と放置されがちですが、実は歯や歯ぐきのSOSサインです。
放置すると、歯茎の後退や歯の破損、さらには神経の炎症につながることもあります。
西宮北口駅前歯科では、最新の設備と丁寧なカウンセリングで、痛みの原因をしっかり見極め、患者さまのライフスタイルに合わせた治療を行っています。
歯がしみる、冷たい風がつらいと感じたら、ぜひお気軽にご相談ください。
お口の健康を守る第一歩は、「違和感に気づいたときの受診」からです。
まとめ
- 〇冬は冷たい空気や温度差、歯茎の変化により知覚過敏が起こりやすい
- 〇強すぎるブラッシングや歯ぎしりも原因になる
- 〇専用薬剤の塗布やレーザー治療で改善が期待できる
- 〇自宅ではやさしい歯みがき・知覚過敏用歯みがき粉の活用を
寒い季節も、しみない笑顔で過ごせるように
「冷たい空気がしみる…」と感じたら、早めに西宮北口駅前歯科へご相談ください。