子どもが前歯で食べ物を噛めない…考えられる原因とは?

「前歯で噛み切れない」は歯並びやお口の機能からのサインかもしれません

「うちの子、前歯でパンやお肉を噛み切れない…」
「いつも奥歯だけで食べている気がする」
「麺類を前歯で噛み切らず、そのまま吸い込んでいる」

このようなお悩みをお持ちの保護者の方は意外と多くいらっしゃいます。

子どもは成長途中だからと様子を見ることも多いですが、前歯で噛めない状態が続いている場合は、歯並びや噛み合わせ、お口の機能に原因が隠れていることがあります。

前歯は見た目だけではなく、「噛み切る」という大切な役割があります。

今回は、西宮北口駅前歯科・矯正歯科 ママとこどものはいしゃさんが、子どもが前歯で食べ物を噛めない原因や放置するリスク、受診の目安について詳しく解説します。


前歯にはどんな役割があるの?

前歯は食べ物を最初に「噛み切る」ための歯です。

例えば

  • パン
  • おにぎり
  • ハンバーガー
  • お肉
  • レタス
  • 麺類

これらはまず前歯で一口サイズに切り、その後奥歯ですりつぶします。

つまり

前歯=噛み切る歯

奥歯=すりつぶす歯

という役割分担があります。

前歯が使えないと、食べ物を丸飲みしたり、無理に奥歯へ運んだりするため、食事に時間がかかったり、胃腸への負担が大きくなることもあります。


子どもが前歯で噛めない主な原因

① 開咬(かいこう)

もっとも多い原因の一つが「開咬」です。

開咬とは

奥歯は噛んでいるのに前歯が当たらない噛み合わせ

のことです。

上下の前歯に隙間があるため

  • パンが噛めない
  • 麺が噛み切れない
  • 海苔が切れない

という症状が起こります。

近年、小児では

  • 指しゃぶり
  • 舌の癖
  • お口ポカン
  • 口呼吸

などが原因となることが多いとされています。


② 出っ歯(上顎前突)

上の前歯が大きく前へ出ている場合も噛みにくくなります。

前歯同士がうまく当たらず

  • 食べ物を挟めない
  • 前歯が滑る
  • 大きな一口になる

ことがあります。

また転倒時に前歯をぶつけやすいというリスクもあります。


③ 受け口(反対咬合)

下の前歯が上の前歯より前にある状態です。

この場合も前歯同士の位置関係が悪く

  • 食べ物を切れない
  • 前歯がすれ違う
  • 食べづらい

という症状が起こります。


④ 歯並びのガタガタ

歯並びが重なっていると

前歯全体で噛めず、一部だけしか当たりません。

そのため

  • りんご
  • パン
  • サンドイッチ

などが噛みにくくなることがあります。


⑤ 永久歯への生え変わり途中

6〜12歳頃は永久歯へ生え変わる時期です。

一時的に

  • 前歯がない
  • 歯がグラグラしている
  • 高さが揃わない

ため噛みにくくなることがあります。

これは自然な場合もありますが、

何か月も改善しない場合は歯科で確認しましょう。


⑥ 舌の癖(舌突出癖)

食べるたびに舌を前へ押し出す癖があると

前歯が徐々に前へ押されます。

すると

  • 開咬
  • 出っ歯

になりやすくなります。

飲み込み方にも影響し、

食べ物が噛みにくくなることがあります。


⑦ 指しゃぶり

4〜5歳以降も続く指しゃぶりは

前歯を前へ押してしまいます。

結果として

  • 出っ歯
  • 開咬

になりやすくなります。


⑧ 口呼吸

普段から口が開いている子どもは

舌が本来あるべき位置にありません。

舌の位置が低いままだと

顎の発育にも影響し

歯並びが悪くなることがあります。


⑨ お口周りの筋力不足

最近は柔らかい食事が増え

噛む回数が減っています。

そのため

  • 唇
  • 舌
  • 頬

の筋肉が十分発達せず

前歯がうまく使えない子どもも増えています。


放置するとどうなる?

前歯で噛めない状態を放置すると

食事のバランスが悪くなる

噛みにくいものを避けるようになり

  • 野菜
  • お肉
  • 果物

などを嫌がるようになることがあります。


胃腸に負担がかかる

噛まずに飲み込むことで

胃や腸への負担が増えます。


顎の発達に影響する

噛む刺激は顎の成長に欠かせません。

十分噛めないことで

顎の発育が不十分になる可能性があります。


歯並びがさらに悪化する

舌の癖や口呼吸が続くことで

歯並びが悪化するケースも少なくありません。


発音に影響する

前歯は

  • サ行
  • タ行

などの発音にも関係しています。

前歯が噛み合わないことで発音しづらくなることがあります。


家庭でチェックしてみましょう

次のような様子はありませんか?

□ パンを前歯で噛み切れない

□ 麺を噛み切らない

□ お肉を丸飲みする

□ レタスが噛めない

□ 食事時間が長い

□ いつも奥歯だけ使う

□ お口がポカンと開いている

□ 指しゃぶりが続いている

□ 舌が前へ出る

2〜3項目以上当てはまる場合は、一度歯科医院で相談することをおすすめします。


ご家庭でできる対策

よく噛む習慣をつける

一口30回を目安に

ゆっくり食べる習慣をつけましょう。


姿勢を整える

食事中は

  • 足裏が床につく
  • 背筋を伸ばす
  • テーブルの高さを合わせる

ことが大切です。


鼻呼吸を意識する

鼻づまりがある場合は耳鼻科受診も検討しましょう。


指しゃぶりを卒業する

無理に叱るのではなく

少しずつ卒業を目指します。


お口のトレーニング

舌や唇の筋肉を鍛えるトレーニング(口腔筋機能療法:MFT)は、正しい飲み込みや舌の位置を身につけるのに役立ちます。歯並びの改善や再発予防の一環として取り入れられることがあります。


歯科医院ではどんな検査をするの?

西宮北口駅前歯科・矯正歯科 ママとこどものはいしゃさんでは

お子さまのお口全体を確認しながら

  • 歯並び
  • 噛み合わせ
  • 顎の成長
  • 舌の位置
  • 飲み込み方
  • お口周りの筋肉
  • 口呼吸の有無
  • 指しゃぶりなどの習癖

を総合的に確認します。

必要に応じて

  • 小児矯正
  • お口のトレーニング
  • 定期的な経過観察

など、一人ひとりに合わせた治療やサポートをご提案します。


小児矯正で改善できることもあります

原因が歯並びや顎の成長にある場合は

成長期だからこそ改善しやすいケースがあります。

例えば

  • 出っ歯
  • 開咬
  • 受け口
  • 顎が小さい
  • 歯が並ぶスペース不足

などは、成長を利用した小児矯正によって改善が期待できます。

永久歯が生え揃ってからでは治療期間や負担が大きくなる場合もあるため、早めの相談が重要です。


受診の目安

次のような場合は一度歯科医院へ相談しましょう。

  • 前歯で全く噛めない
  • 食事のたびに困っている
  • お口ポカンが気になる
  • 指しゃぶりがやめられない
  • 出っ歯や受け口が気になる
  • 学校健診で歯並びを指摘された
  • 6歳を過ぎても前歯がうまく使えない

早期に原因を把握することで、より負担の少ない対応につながることがあります。


まとめ

子どもが前歯で食べ物を噛めない原因には、

  • 開咬
  • 出っ歯
  • 受け口
  • 歯並び
  • 舌の癖
  • 指しゃぶり
  • 口呼吸
  • お口の筋力不足

など、さまざまな要因が考えられます。

「まだ子どもだから大丈夫」と様子を見るだけではなく、お口の機能や噛み合わせを早めに確認することが大切です。前歯でしっかり噛めることは、食事だけでなく、顎の成長や歯並び、発音など、お子さまの健やかな発育にもつながります。

西宮北口駅前歯科・矯正歯科 ママとこどものはいしゃさんでは、お子さま一人ひとりのお口の成長や噛み合わせを丁寧に診査し、必要に応じて小児矯正や口腔機能トレーニングを含めた適切なサポートを行っています。

「前歯で噛めないのが気になる」「歯並びが心配」という方は、お気軽に当院までご相談ください。お子さまの将来のお口の健康を守るために、成長期だからこそできるサポートをご提案いたします。